フリーランスの働き方

社会不適合者に向いてる、苦しくない仕事リストと働き方のヒント【体験談あり】

こんにちは。
会社員を2社経験→現在はフリーランスで活動中の「いが」です。

あなたには、こんなお悩みありませんか?

・周りの人が普通にできていることができない。自分は社会不適合者だ
・自分はどこに行っても、どんな仕事をしてもダメなんじゃないのか
・社会に馴染めない自分でも、できる仕事はあるのかな

社会にうまく馴染めない苦しさがあっても、食べていくには働かなければならない。仕事も、職場の人との関係もうまくいかなくて、毎日がとにかく生きづらい。今より少しでも自分に向いてる仕事に就けたなら…。あなたは今、こういう状況にいるのではないでしょうか。

そんなあなたに提案したいのは、「『向いてる』とは、どういう状態か」を考えることです。

よく「社会不適合者に向いてる仕事」という記事には、「自分の得意や好きを活かそう!」と書かれています。しかし、本当に「向いてる」とは、「ストレスや苦痛がないこと」なんです。

実は私も社会不適合者の一人なのですが、「ストレスや苦痛を避ける」考え方で転職を繰り返し、今は自分に合った働き方ができています。

そこで本記事では、自分のことを社会不適合者だと思っている方に向けて、

・本当に向いてる仕事の選び方
・社会不適合者にとってストレスや苦痛の少ない職業例
・転職の度にストレスを減らし、生きやすくなった筆者の体験談

を紹介します。

ストレスや苦痛が少ない仕事を選ぶ

「向いてる仕事を選ぶ」となった時、多くの人は「自分の得意なことや好きなことを活かして働こう!」と思うでしょう。この考え方も、もちろん間違いではないと思います。

しかし、実は言葉の定義としては、

「向いてる=その人の興味・関心とは関係なく、性格的・能力的に合う

ということを指します。必ずしも「向いてる仕事=得意・好きな仕事」ではないんです。

性格的・能力的に合わない仕事をするとストレスや苦痛を感じやすいですが、適性のある仕事をすれば、自分に合っているのでストレスや苦痛が少なくなります。そして結果的に、仕事の成果も出やすくなっていきます。

つまり、向いてる仕事を選ぶには、「自分にとってストレスや苦痛が少ない仕事を選ぶ」という視点がとても重要なんです。

「自分は社会不適合者だから、どんな仕事をしてもどうせダメ…」と自己卑下してしまう人もいるかもしれません。

でも、あなたがこれまでうまくいかなかったのは、単純に「合っていない環境で、合っていない仕事をしていたから」という可能性は、大いにあると思います。

であれば、あなたがやるべきは、次の2つを考えることです。

①自分はどんな仕事や環境に、ストレスや苦痛を感じるのか
②そのストレスや苦痛を少なくできる仕事は何か

次の章から、これらを具体的に考えていきましょう。

社会不適合者のよくあるストレスと、その苦痛を避けられる適職

ここから、

  • 自分のことを社会不適合者だと思ってしまう人が、よく感じるストレスや苦痛
  • そのストレスや苦痛を少なくできる仕事

の事例を紹介します。自分に当てはまるものがないか、一つずつチェックしてみてくださいね。

コミュニケーションが苦手

まず、人とのコミュニケーションが挙げられます。

・同僚の会話の輪に入れない
・雑談を振られても、気の利いた返しができない
・会議で自分の意見を言えない。発言を求められると頭が真っ白になる

言葉がうまく出てこない、その場に適した会話のやり取りがなかなかできないことで、誤解を招いたり、相手をモヤっとさせてしまったり。その結果、「なんで周りの人みたいに、うまく会話できないんだろう」と自己否定のループが始まってしまったり。

こうした性質がある人は、人と頻繁にコミュニケーションを取る仕事は選択肢からバッサリと除外し、人と接する機会が少ない仕事に目を向けてみてください。

向いてる職業例はこちら。

ITエンジニア

システムやアプリが正しく動くように設計・開発・運用をする仕事です。

  • チームで動くことはあっても、個別タスクが明確
  • 日常的な雑談や細かい対人関係が求められにくい
  • リモート求人や受託開発なら、個人作業中心も可能
    (職場によってはチーム開発必須もあり

プログラマー

決められた設計書をもとに、プログラミング言語を使ってアプリやシステムを作る仕事です。

  • 黙々とコードを書く作業がメイン
  • 報告・相談もテキスト中心で、人間関係の疲労が少ない
  • 納期遅延やバグ対応では報連相必須だが、最低限でOKな職場も多い

Webデザイナー

Webサイトやバナー広告などをデザインする仕事です。

  • 指示されたデザインを形にする個人作業が中心
  • 対面の打ち合わせ必須の会社もあるが、在宅や個人受注なら回避できることも

データ入力

紙の書類や手書きのデータをパソコンに正確に入力する仕事です。

  • 人と話す場面がほぼなく、完全に作業だけに没頭できる
  • スピードや正確性を求められるので、集中力は必要

清掃員

オフィスや施設、店舗などを掃除する仕事です。

  • 与えられたエリアを一人で黙々と清掃する
  • 指示も最初だけで、日常的なやり取りはほぼ発生しない
  • 現場によっては上司と報告のやり取りはあるが、短時間で済む

工場勤務

製品の組み立てや検品、梱包などを担当する仕事です。

  • 話す機会は最低限
  • 流れ作業に没頭できる
  • ライン作業では「連携」も多少必要だが、無駄な雑談はほぼない

トラック運転手

荷物を指定された場所まで運ぶ仕事です。

  • 運転中は一人きり
  • 納品時以外ほぼ会話不要
  • 納品先での対応は求められるので、最低限の対人力は必要

動画編集者

撮影された動画素材を組み合わせ、テロップや音楽をつけて一本の作品に仕上げる仕事です。

  • 基本は成果物で評価され、対人ストレスが少ない
  • ディレクターとのやり取りはあるが、オンライン完結が主流

集団行動が合わない

次に挙げられるのは、集団で一緒に行動することです。

・職場で「みんなで一緒にランチに行こう」と言われるのが嫌
・社内イベントや飲み会が楽しいと思えない。早く帰りたい
・帰り道、上司や同僚と一緒になりたくない。一人になりたい

本当は大勢の中にいるのは苦手で、できるだけ一人で行動したい。でも、「空気読めないヤツ」「ノリが悪い」と思われるのが怖くて単独行動できず、ムリして周りに合わせてストレスを感じてしまう…。

こんな性質がある人は、チームプレーが不要で、基本的に一人で作業が完結するタイプの仕事を選ぶと、かなりストレスが軽減されるでしょう。

向いてる職業例はこちら。

ライター(フリーランス)

企業やメディアから依頼を受けて、記事やコンテンツを取材・執筆する、在宅中心の仕事です。

  • 取材や打ち合わせを必要最小限にすれば、基本一人で進められる
  • 締切厳守は必須だが、自分の裁量でコントロール可能

トラック運転手

荷物を指定された場所まで運ぶ仕事です。

  • 決められたルートを単独で運転するので、チームワークが不要
  • 会社によっては時間管理がシビアな場合も(ただ、集団行動とは別物)

芸術家 / イラストレーター

自分の感性を活かして絵画やイラストを制作・販売する仕事です。

  • 完全個人作業で、団体行動を求められない
  • 自分のペースで制作に没頭できる
  • 依頼主とのやり取りはあるが、作業は単独

警備員(夜間一人警備)

施設やビルで、夜間に不審者や異常がないかを一人で巡回・監視する仕事です。

  • 指定された場所を一人で巡回するため、誰かとの連携が不要
  • 緊急時には対応が必要だが、頻度はかなり低い

時間やルールを守れない

職場で決められた時間やルールを守ることに、ストレスや苦痛を感じる人もいます。

・出社時間ギリギリに目覚め、駅まで全力疾走するも、結局遅刻する
・締切や手順を細かく守らなければならない仕事でミスを連発してしまう
・どれだけ反省しても、また繰り返してしまう

「時間やルールは守らないとダメ」だと頭ではわかっているのに、体が動かず、遅刻したり規則を守れなかったり、ということが何回も続く。その度に職場の人への罪悪感は増し、周囲からの信頼もどんどんなくなり、自己肯定感はズタズタ。

こうした性質がある人は、自分でスケジュールを管理できる仕事を選べば、自分のペースで働けるでしょう。

向いてる職業例はこちら。

芸術家

自分の感性を活かして絵画やイラストなど創作物を制作・販売する仕事です。

  • 自分のペースで創作できる
  • 外部ルールより自己管理重視。
  • ただし、プロで食べていくにはある程度、〆切の管理は必要

Webデザイナー

自分の感性を活かして絵画やイラストを制作・販売する仕事です。

  • 納品までの進め方は自由
  • 作業リズムを自分で決められる
  • 案件によっては即レスを求められることもあるが、自営業なら交渉可能

YouTubeチャンネル運営

自分で企画・撮影・編集して動画をアップし、視聴者を増やして収益を得る仕事です。

  • 動画の企画・撮影・編集・公開まで全て自分のペースで進められる
  • 納期や時間に縛られず、思い立ったときに作業できる自由さがある
  • 収益化するには定期的な投稿が重要。最低限のスケジュール管理は必要

アフィリエイター

自分のブログやSNSで商品を紹介して、売れた分の紹介料を報酬としてもらう仕事です。

  • 記事作成やサイト運営は完全に自己管理で、誰にも時間を指定されない
  • 自分の好きなタイミングで作業できるので、縛られている感もない
  • コツコツ続けないと収益化できないので、ある程度の自己管理力は必要

継続やルーティンが苦手

「毎日同じ業務を繰り返すことがストレス!」という人もいます。

・毎日同じ時間に出社して、同じ業務を繰り返すだけで、心が死んでいく感覚がある
・飽きてくると集中力が切れてしまう
・業務の計画を立てても、それを結局実行できない

同じ仕事を延々繰り返すことに飽きてしまい、仕事が進まなかったり、ミスを連発したり。仕事の進みが悪い・出来が悪いことを上司から叱られ、自己嫌悪してしまい、さらに行動できなくなる…という悪循環。

こうした性質がある人は、「業務内容が毎回変化し、刺激がある仕事」向きといえるでしょう。

向いてる職業例はこちら。

Webマーケター

Web広告やSNSを使って商品やサービスを広める仕事です。

  • 常に新しい商品・ターゲットに向き合うため、マンネリしづらい
  • 成果を出すにはPDCAを地道に回すことが必要

ライター(取材・企画系)

企業やメディアから依頼を受けて、記事やコンテンツを取材・執筆する、在宅中心の仕事です。

  • 毎回異なるテーマ・取材対象に取り組めば、飽きにくい
  • リサーチや地道な下調べは常に必要

動画編集者

撮影された動画素材を組み合わせ、テロップや音楽をつけて一本の作品に仕上げる仕事です。

  • 案件ごとに編集スタイルや演出が変わるので、単調作業になりにくい
  • 細かい修正対応の根気は求められる

ミスが多い

何度もミスを繰り返してしまって、ストレスや苦痛を感じる人もいます。

・提出物でケアレスミスを繰り返していて、何度も上司に怒られている
・「またやってしまった…」と自己嫌悪
・怒られることへのプレッシャーで、またさらにミスをしてしまう

注意していたはずなのに同じミスを連発して叱られる。委縮すると、もっとミスを重ねてしまい、周囲から失望される。「自分は社会人失格。社会に出るべきじゃなかったんだ」と思いつめてしまう。

こうした性質がある人は、手順や進め方がシンプルな仕事に就くと、安心して業務に取り組めるでしょう。

向いてる職業例はこちら。

清掃員

オフィスや施設、店舗などを掃除する仕事です。

  • 作業内容がシンプルなので、慣れればミス自体を減らしやすい
  • 衛生面・安全面を厳しく見られる現場もあり
  • 基本の手順は徹底する必要あり

工場勤務

製品の組み立てや検品、梱包などを担当する仕事です。

  • 工程がマニュアル化されていて、慣れれば手順通りに作業できる
  • ミス防止のため、単純作業でも高い集中力は求められる

データ入力

紙の書類や手書きのデータをパソコンに正確に入力する仕事です。

  • 単純入力なので、慣れるとミスの頻度を大幅に減らせる
  • チェック体制が厳しい職場もあり

【体験談】転職の度にストレスを減らしたら、生きやすくなった話

ここまで、

①自分はどんな仕事や環境に、ストレスや苦痛を感じるのか
②そのストレスや苦痛を少なくできる仕事は何か

を様々なパターンで見てきました。当てはまる項目はありましたか?

ちなみに私は上に挙げた例だと、「コミュニケーションが苦手」「集団行動が合わない」にばっちり当てはまります。

社会人になったばかりの頃は大変でしたが、だんだんと自分の苦手な部分を手放し、今はだいぶ楽になりました。この章では、その体験談をシェアしたいと思います。

コミュニケーション苦手人間が接客業に就くという地獄

まず、私は子どもの頃からコミュニケーションが特に苦手でした。

  • 人前で喋る
  • 初対面の人と打ち解ける
  • 相手に合わせて、臨機応変に対応する

などは大の苦手。

そんな私が大学卒業後、正社員として入社したのは写真プリント店を展開する企業。お客さんが持ち込んだ写真データやネガなどから、写真をプリントしたり、アルバムを作ったり、というお店を運営する会社でした。

なぜコミュニケーションが苦手なのに、お店を運営する会社に入ってしまったかというと、就活で落ちまくって、入れてくれる会社がここしかなかったから。コミュニケーション力がなさすぎて、面接にことごとく落ちてしまい、行くところがなかったのです。

入社後は、その会社が運営する店舗で、アルバイトの方に混じって接客をすることに。すると…

・お客さんに聞かれたことにうまく答えられず、しどろもどろ
・お客さんの意図を汲み取れず、怒らせてしまう
・怒らせてしまったお客さんに、ネットでクレームを書かれてしまい、社内で問題に
・いつお客さんに何を聞かれるか、誰が来るかわからない環境に常にビクビク
・店頭に立ちたくなくて、お店の奥のパソコンの前に引っ込みがちになり、上司に怒られる

毎日毎日、こういうことが無限ループのように続く、生き地獄の日々が繰り返されました。

上司からは

やる気あるの?この仕事、向いてないんじゃない?


と失笑され…。

アルバイトの方からは

〇〇大学を出てるのに、こういうこと出来ないんですね

と鼻で笑われ…。

気づいたら私は職場に出勤できなくなり、適応障害と診断を受けました。

そこまで追いつめられて初めて、

上司の言った通り!私はこの仕事、向いてない!接客は絶対にしない方がいい!

と自覚し、その会社を退職しました。

集団行動が合わない人間が軍隊のような会社に入るという地獄

次に入社した会社は編集プロダクション。出版社から依頼を受けて、雑誌の制作を下請けする会社でした。

私は話すこと・人と接することは苦手ですが、書くことは得意。前職の失敗を活かし、苦手なことではなく、得意なことを仕事にしようと入社しました。

その考え方は問題なかったようで、雑誌の記事制作もそれほど苦労せずにこなせるようになり、文章を書いている時間はとても充実していました。完成した雑誌が店頭に並ぶ日は本当に嬉しかったです。

しかし、その会社は…軍隊のような超体育会系企業でした。

・朝は全員で、社訓を大声で読み上げる
・昼食は同じ部署の人と一緒に食べる
・部屋に出入りする度に「お疲れ様です!」と大声で挨拶する
・バレンタインには社長に必ずチョコを用意して献上する
・社内イベントや社員旅行は絶対参加する

「他の社員と一緒に、このように行動しなければならない」という、絶対に逆らえないルールだらけの会社だったのです。

私は子どもの頃から、「なにかを強制されて、自分が思うように行動できなくなる」状況が苦手だったため、この環境は苦痛でした。

また、職場では「電話を取らないといけない」「大量に電話をかけないといけない」場面も。前職で課題だった「コミュニケーションの問題」は完全に手放せていない状態でもありました。

仕事内容としてはやりがいがあり、数年は頑張って続けましたが、会社の環境がどうしても合わずに体調を崩して退職しました。

フリーランスになったら、これまでのストレスがほぼ消えた

そうして私が選んだ道が、フリーランスのライターでした。個人でWeb記事の執筆などを受注する仕事で、自宅を仕事場にして、クライアントとはオンラインでやり取りをします。

この働き方のスタイルが、これまで2社で経験してきたストレスや苦痛をかなり取り除いてくれました。

・チャットやメールでのやり取りが基本なので、対面コミュニケーションが減った
・不特定多数の人への接客は不要
・電話は必要な場合のみ行う形になり、数は最小限になった
・個人での活動のため、誰かに合わせる必要はない
・絶対に従わなければならないルールはない

この働き方を実現するまでは、自分に合わない環境に疲弊し続け、本当に苦しい時もありました。

しかし、今こうして振り返ると、

①自分はどんな仕事や環境に、ストレスや苦痛を感じるのか
②そのストレスや苦痛を少なくできる仕事は何か

これまでに起こった苦しいことはすべて、①の「何にストレスや苦痛を感じるのか」を気づかせてくれた出来事だったようにも思えます。

もしあなたが今、生きづらい日々を過ごしているのなら、そのストレスや苦痛の原因に気づくことが、状況を好転させるカギになるのかもしれません。

ちなみに、現在の私は「経理業務がしんどすぎる」という次のストレスや苦痛と戦っています笑。数字を扱うことにものすごく苦手意識があり、確定申告にも非常に時間がかかってしまうのです。

今ではこの状況を乗り越えようと、「税理士さんに依頼できるくらい、もっと稼ぐ!」ことを目標にしています。

まとめ:ストレスや苦痛に気づき、克服していこう

本記事では、自分のことを社会不適合者だと思っている方に向けて、向いてる仕事の選び方や働き方のヒントをお届けしてきました。

「自分の得意・好きを活かす」という考え方も、もちろん素敵です。しかし、今の仕事で苦しいと思っている部分を取り除くだけで、働き方はだいぶ楽になります。

①自分はどんな仕事や環境に、ストレスや苦痛を感じるのか
②そのストレスや苦痛を少なくできる仕事は何か

今「仕事や職場が辛い!」という方は、ご自分の状況に照らし合わせて、この①②をじっくり考えてみてください。

自分のどんな部分が社会不適合なのかをしっかり見つめられた時、自分の本当の人生が始まっていくと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!